こころの保健室は名古屋市内の心理カウンセリング専門の心理相談室です。

心理コラム

ネガティブな気持ちはどうしたらいいの?

2022.07.30

ストレスがかかると、人は「認知」「気分感情」「体の反応」「行動」の4つの領域が反応を起こします。その中で「認知」と「行動」だけが自分でコントロールできる部分と言われています。

例えば「赤ちゃんがいつも泣いていて、おっぱいをあげてもなかなか泣き止まない」」というストレス(出来事)下にあると、4つの領域では以下のようなことが起こります。

認知・・・「もう、やだ・・・」「どうしたら泣き止むの」「私の育児の仕方がわるいのかな・・・」

気分・感情・・・しんどい・つらい・かなしい・焦り・イライラなど

体の反応・・・、涙が出てくる、体に力がはいる、頭が痛いなど

行動・・・ひたすらおっぱいをあげ続ける、つい暴言を吐いてしまう、泣いていてもそのままにしておくなど

このような時、気分感情をなんとか鎮めようと思いがちですが、うまく行かないばかりかむしろネガティブな感情が増していく経験ってありませんか?また体の反応も自分でコントロールすることはなかなかできないですよね。

それは気分や感情がコントロールできないということになりますが、人は自分で対処できる(コントロールできる)のは「認知」「行動」だと言われています。

ではどのように「認知」「行動」をコントロールしたらいいのでしょうか・・・

認知で考えてみましょう。例えば「もう、やだ・・・」「どうしたら泣き止むの」「私の育児の仕方がわるいのかな・・・」これらのパっと浮かんだ認知(考え方・自動思考)を他の考え方に「思い直し」をしてみましょう。

☆「赤ちゃんは泣くのが仕事だから、今だけなのかもね。もう少し様子見てみよう!」

☆「体重も順調に増えているし、泣くこと以外はすべて順調だから私の育児問題ないよね!」

このように他の【事実】を見つけて思い直しをしてみると、最悪だった気分・感情が少し緩まっていきます。そうすると、体の反応も涙が止まっていき、体に入っていた力も緩まって、最悪の状況から離れられるようになっていきます。

これを認知行動療法の技法のひとつである「認知再構成法」といいます。

また、「もう、やだ・・・」という認知にたいしても、「私、もうやだって思ってるな~」と、あたかも他人を見るように、評価も批判もなにもしなくて、ただただ今の気持ちを客観的に眺め、受け取り、味わうことをすると、「嫌だ」というネガティブな気持ちに巻き込まれることが無くなっていきます。

これがマインドフルネスです。

自分でコントロールできる認知と行動にたいして、様々な働きかけができ、慣れてくると瞬間的にそのような反応が出来てきたりします。(様々な技法を取り入れることが出来ます)

こころの仕組みを少し知っているだけでも、ネガティブな感情に巻き込まれづに、立て直すことが出来そうですね!

もちろん、パニックを起こすほど混乱している時はなかなかできないかもしれませんが、安心してください。どんなネガティブな感情もそのうち小さくなっていくので、自然に任せていきましょう。そして落ち着いた後でもまだネガティブな認知や気分が押し寄せてくるときはぜひ、マインドフルネスや認知の再構成(思い直し)をしてみてくださいね。

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