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心理コラム

幼児期前期(1歳半~3歳)の子育て【自律性】と【恥/疑惑】

2022.09.04

急速に言葉を覚えていく時期で、今までのようにお母さんからのみの働きかけから幼児とお母さんとの間でのやり取りと変化していく時期となってきます。それに伴い自己主張である「嫌だ―」「○○がやるの~」「それ○○のっ」が始まり、「イヤイヤ期」「魔の二歳児」といわれる第一次反抗期に突入します。

この第一次反抗期はなんでもかんでも「いや~~~」「だめ~~~」と反抗してきます。お母さんにとってはとても大変な時期でもありますね。

なぜこのイヤイヤが起こるのかというと、芽生え始めた自我と抑制機能を司る前頭前野が未熟なゆえにバランスがとれないからといわれています。

言葉が出始めた頃で、自分の気持ちや言いたい事を上手に伝えられないジレンマは、我慢できない状態になり「イヤ、イヤ」という言葉になって表出します。

「自分をコントロールする」という自律性は、しっかり尊重していく必要があります。そしてそれと同時に発生する対立する概念「失敗するかも」「怒られるかも」という【恥・疑惑】もバランスよく形成していきます。

人間は心理社会的危機を乗り越えることで力を身につけることができるというのがエリクソンの発達理論で提唱されています。

とはいえ、このイヤイヤが続くとお母さんもお父さんも参ってしまいますよね。「うちの子もしかしてわがままなのかな?」「育てにくい子」「いつまで続くの?もう限界」などのように様々な思いが浮かんで、さらに気分が落ち込んでしまい、「私の育て方が悪いのかも・・・」と自分を責めてしまうかと思います。

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そんな時は『自分でコントロールしようと頑張っているんだね』『自分の感情を表現したいんだね。』『自分を確立する準備段階にきたんだね。』とむしろ順調な成長を喜んで受け入れてみてください。イヤイヤ期は必ず終わりが来ますからね!!

この時期のお母さんは、言葉がけをしながら励ましながらも、あまり手を出さずに見守ってあげることが大切ですが、だからといってなんでもOKでは、それこそ自己主張ばかりして感情や行動のコントロールが出来なくなってしまいます。バランスをもって接していきましょう。

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