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心理コラム

ストレスマネジメントをしよう!①~ストレスマネジメントとは~

2023.05.29

ストレスは、日常的にどんな方でも受けるものです。適度なストレスはパフォーマンスの向上に繋がることもあります。しかし、過剰なストレスに長期的にさらされることよって心身に様々な症状がでたり、疲れてしまったりするときがあります。身体や心に悪影響を起こすストレスに対し、どのように対処しどのように付き合っていくかを考えることを、ストレスマネジメントと呼びます。つまり、自分自身のストレスと向き合い、セルフケアをしていこうという心の作業です。

【ストレスマネジメントの効果】

●自分のストレス状態を知ことができる

ストレスマネジメントをすることで、自分にとって今どんなことがストレスになっていて、それによってどのような影響を受けているかを知ることができます。

自分がどのような状態なのか分からないままでいると、何の対処法もないまま、ただただストレスにさらされ続けることになってしまいます。無防備な心がダメージを受け続けることで、心の病は悪化してしまいます。

また、「自分はメンタルが強いから大丈夫!」と思っている人もいるかもしれません。ですが、誰にでも“心の弱い部分”があります。自分自身の苦手なことや弱いところを知っておくことで、予防や適切なケアに繋がります。

●パフォーマンスの向上につながる

ストレスマネジメントを身に付けることで、心の状態を安定して保つことができます。心が安定している状態だと、作業のミスが減ったり、作業効率が良くなったりします。仕事や学業、家事などのパフォーマンスが向上することで、時間の余裕や心の余裕ができます。また、他者から評価されたり、成績が上がったり、自己肯定感の向上にも繋がります。

パフォーマンスの向上は、自分が所属している組織へのイメージにも影響を与えます。組織の中で自分が生き生きと過ごせていると実感できることで、充足感が増し、自分の居場所として安心した気持ちで過ごすことができます。

●人間関係が安定する

ストレス過多で心が傷ついていると、人はどうしても自分自身のことでいっぱいになってしまい、相手を気遣う余裕がなくなります。心の余裕がなくなると、相手の言動のちょっとした部分に引っ掛かりを覚え、腹が立ったり、傷つけられたような気持ちになったりします。心が弱まると、自分を守るために相手に対して攻撃的になったり、人とのコミュニケーションを避けようとしたりしてしまいます。

ストレスマネジメントによって心が安定すると、他者とのコミュニケーションにも良い影響を及ぼします。心に余裕があることで相手に対して意識が向き、相手の言動を適切に受け止めることができます。コミュニケーションに対する恐怖や警戒心が弱まることで、言葉遣いや態度が穏やかになり、コミュニケーションが円滑になることが期待できます。

それでは、ストレスマネジメントとは具体的にはどのようにすればよいのでしょうか。次回は、ストレスコーピングについてお話しします。

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