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心理コラム

ストレスマネジメントをしよう!②~コーピング(対処法)を身に付けよう~

2023.05.30

ストレスコーピングとは、自身のストレスを理解し、上手に対処しようとするストレスマネジメントの一種です。
ストレスのもと(ストレッサー)によって過剰なストレスが慢性的にかかると心身へのさまざまな悪影響が考えられるため、健康を維持するにはうまくストレスコーピングすることが必要になります。ストレスコーピングの方法は、主に問題焦点型コーピング、情動焦点型コーピング、ストレス解消型コーピングに分けられます。
 
●問題焦点型コーピング
ストレッサーそのものに働きかけ、それ自体を変化させて解決を図ろうとする方法です。
例えば、対人関係がストレッサーである場合、相手の人に直接働きかけて問題を解決したり、相手の人と距離を取ったりすることなどが考えられます。また問題に直面した時に周囲に助けを求めることもコーピングの一つです。上司や友人、家族などに相談し、問題解決に繋げたり、1人で抱え込まないようにします。
問題焦点型コーピングは、ストレッサーとなる対象に直接働きかけるため、問題を根本的に解決できる可能性もありますが、実行自体が難しいこともあります。
 
●情動焦点型コーピング
ストレッサーそのものに働きかけるのではなく、それに対する考え方や感じ方を変えようとする方法です。
例えば、失敗体験がストレッサーになっているのであれば、その失敗体験に対する捉え方を変えようとする試みです。「失敗から学ぶこともある」と考えることで、次につながるポジティブな出来事として捉え直すことができます。
また、友人や家族など身近な人に怒りや不安、悲しみを吐露し、感情を発散することもこのコーピングの一種です。感情を言語化することで心の中が整理整頓され、気持ちを切り替えることにも繋がります。身近な人に自分の気持ちをありのままに表現することが難しい場合は、カウンセリングや電話相談など、専門家を頼るのも良いでしょう。
 
●ストレス解消型コーピング
ストレスを感じた後に、気晴らしやリラクゼーションによってそのストレスを発散・解消する方法です。私たちが普段から何気なくやっている行動も、ストレス解消型コーピングの一つです。
例えば、友人と食事に行ったり、旅行に行ったり、趣味活動をしたりすることは、ストレッサーから離れ、気晴らしをすることができます。また、ヨガや瞑想、マッサージなどは、心身をリラックスした状態しすることでストレスを軽減します。
ストレス解消型コーピングは、気軽に行えるものがいくつかあるとより効果的です。あまり金銭がかからず、身近であると良いでしょう。例えば、好きな香水をつけたり、鼻歌を歌ったり、家の近くを散歩したり、ウインドウショッピングをしてみたり。「これをするとちょっと気持ちが楽になる」ということであればなんでも良いです。ストレスコーピングの一つとして、意識して生活のルーティンに入れてみてください。
 

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