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心理コラム

適応障害と休養期間の過ごし方

2023.07.01

「適応障害」と診断された場合、一度ストレスの原因と距離をとり、休養期間をとって心身を回復させることも選択肢の一つです。適応障害の症状には「不安」や「焦り」があり、正常な判断力を低下させます。体や心がボロボロになっても、「休むことで周りに迷惑を掛けたらどうしよう」「これまでのポストを失うかもしれない」といった気持ちにかられ、無理にでも現状を維持しようとしてしまうことがあります。しかし、過剰なストレスを長期的に続けることによって症状が悪化し、より深刻な症状が現れることもあります。そうなる前に、しっかりと休息とることが大切です。

【ゆっくり体を休め、普通の生活を送りましょう】

 休養期間に入ったら、まずは何も気にせずゆっくり過ごしましょう。最初は休んでしまった罪悪感や今後への不安で気持ちがいっぱいだと思います。ですが、心身を回復させることが復帰への一番の近道です。静かで落ち着ける空間で、ゆっくり心と体を休めて下さい。

心身が落ち着いてきたら、規則正しく、普通の生活を送るよう心がけましょう。睡眠時間を中心に生活を組み立てるとよいでしょう。成人であればだいたい6時間から8時間の睡眠が理想と言われています。

・朝起きたら朝日を浴び、朝食を食べる。

・日中に適度な運動を行う。

・夜は湯船に入ってしっかりと体を温める。

といった基本的な生活習慣が、安定した睡眠のカギになります。無理をせず、自分が心地よいと感じるリズムで生活を組み立ててみましょう。

【主治医の指示に従って治療を行いましょう】

 ゆっくり休養を取っているからと言って、病院に行かなかったり、服薬を自己判断でやめてしまったりすることはとても危険なことです。逆に、薬が効かないからと言って飲む量を増やしたりすることもやめてください。必ず主治医の指示に従って、通院、服薬を行いましょう。

 適応障害の治療では、環境を変えるだけでも、投薬治療だけでも効果が十分に発揮されません。投薬治療で心身のバランスを整え、復帰に向けて準備をしましょう。

【休養中に大きな変化をもたらす決断や行動は避けましょう】

 退職や転職、引っ越しなど、環境を変えて気持ちを切り替えたいという気持ちに駆られるかもしれませんが、環境の変化は大きなストレスを伴います。休養期間は静養が第一です。今はまだ動く時ではないと心を切り替え、のんびりと構えましょう。

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